映画「ザ・コーヴ」めぐる論争

 「創 2010年9・10月号」(創出版 刊)では、太地町のイルカ漁を撮ったドキュメンタリー(とは、私は思いませんが)映画である『ザ・コーヴ』の上映をめぐる混乱の模様を特集していました。

 徹底的に、ドキュメンタリーの名を冠したプロパガンダ映画でしかないように、報道されてる限りの映像をみると、私は、そう感じています。

 もし、『ザ・コーヴ』のような視点からしか見ないならば、牛や豚を殺戮している場面を欧米人向けに、ドキュメンタリー化して見せろという意見に賛成してしまいます。

 ただし、この映画を上映するかどうかは、残酷性としてしか描いていない映画であるので、ある程度の年齢制限は書けるべきでしょうが、劇場で公開する分には、問題はないという気がします。

 ある特定の主義者の意見映画であるという事なので、見ない人は見ないので、公開を実力阻止するというのはいかがなものかと思っています。

 つまり、日本がやらなくていけないのは、この映画の公開を阻止するのではなく、人間が、動物を含めて自然に手を加え、生きていかなくてはならないという”業”を描くことではないでしょうか?

◆公開日の夜、右翼も交え白熱応酬
 映画「ザ・コーヴ」公開初日の右翼を交えた怒号激論 鈴木邦男/綿井健陽/安岡卓治/針谷大輔/吉岡逸夫<.td>

のロフトで行われた討論会の誌上再現を読むと、ある右翼団体が、上映予定映画館の経営陣の自宅に行き、本人が不在にもかかわらず、自宅にいた高齢の老婆に対して街宣を行ったとか、そのような、個人にまで攻撃を仕掛ける姿に、他の右翼団体からも批判が出ているようでした。

 何でも、横浜の映画館前では、鈴木邦男氏もハンドマイクで顔を殴打されけがをしたそうで、不思議なのは、警察官が、当該右翼団体の行動にたいして見て見ぬふりをしているというものでした。

 神奈川県警と何か、その右翼団体はつながりがあるんですかね?

 高校の時に、鯨肉を食べて食あたりを経験して以来、一切食べたことはないし、食べたいとも思わないので、個人的には、鯨をとるとらないは、どちらでもいいんですが、残酷だという指摘、血抜きをして海が赤くなるのを、その残酷さの象徴とするやり方はおかしいですね。

 ついでに、今月号では、

◇本当に今年は「電子書籍元年」なのか
 「電子書籍」は果たして出版業界の「黒船」なのか 萩野正昭/落合早苗/植村八潮

という座談会も掲載されていました。

 今年が、電子書籍元年といこうとに違和感を持っている人たちです。

 それは、当然のように、ボイジャー社を作成して10年に以上になる萩野正昭さん等から見たら、電子出版を続けてきている自負がうかがえました。

 今、紙の本をぺらぺらめくるようなGUIがもてはやされているが、昔も、結局、その手のものはあって、徐々に淘汰され、そういうものはなくなって来たという事を考えれば、そのような紙の本に依拠する様な電子ブックのあり方は、変っていくだろうということでした。

 つまり、iPADに代表されるようなものは、必然的に、紙のような感覚を持たせるという事が売り文句のようだが、結局は、日本の携帯アニメや携帯小説のように、電子書籍としての、紙媒体とは異なる形に変貌せざるを得ないという事のようでした。

 昔と比べ、端末の処理スピードや画面解像度などの環境が全く変わっているので、従来、現実的ではないとして切り捨てられてきた電子書籍の機能の復活定着がないとは言えませんが、方向性としては、紙に依拠する機能ではなく、電子書籍独自の発展をしていくしかないというのは、間違ってはいないような気がしました。


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