Visual C# 100題

 「Visual C# 100題」(プロジェクトウィルカ 著/秀和システム 刊)という本を見つけたのは、某企業社員教育(ソウフト開発力養成)という話があり、お茶の水・書泉グランデにて、あれこれ迷った末、いわゆる例題ものというのは、どちらかというとデータベースや企業向けなどか、逆に、本当の関数程度のサンプル作成といったものが多く、ちょうど手ごろなサイズの例題というものが無いのが現状でしたので、この本を見た時、作成するプログラムが、はがき印刷という、現実的で適度なサイズだと思って選択したものです。

 社員教育の話が頓挫し、本棚に埋まっていたのですが、やはり、数千円という費用を出して買ったものなので、もったいないので、ここ数日かけて、自分で100題の例題を、本に従って実行してみました。

 実は、1日で終わるかと思っていたのですが、やはり、例題を、本を読みながら、手入力して行くと、「読む、入力する、読む」という工程を経て、次のページ、次の例題へと進むので、思った以上に時間がかかってしまいました。

 ほぼ、土曜、日曜と2日かかってしまったわけですが、この100題形式のいい点と悪い点とがはっきりしました。

 いい点というのは、VisualStudioの機能を、色々と使うので、こんな便利なやり方があったのか、もっと早くに知っておけばよかったということでした。

 VisualStudioも使い続けていると、ソースコードの入力の方法が固定化され、新しい機能がついても、やりなれた方法でこなすというのが普通で、partial class機能ができるなど、言語仕様の拡張には当然従うのですが、VisualStudioそのものの機能拡張は、めんどくさくって、取り入れていませんでした。

 InteliSenceについてもそうで、標準で、表示されるので、候補画面からマウスで何げなく候補を選ぶという事を行っていましたが、幾つかの候補が表示され、使用する候補が選択されている場合には、すべて文字列を打たなくても、次に続く文字を入力、例えば、”.”等を打てば、その候補の文字列がソースに入力されるのでした。

 また、これまで、間違った候補を選択した場合、それをいちいち消して自動的に選択候補の画面が表示されるのを待っていたのですが、「cnt + j」で、候補が表示されるので、なんだ、すぐに差し替えられるんだと、初めて知った次第です。

 using文で名前区間を定義していないオブジェクトを使用する場合、これまでは、どのクラスに属して、とか調べて、結構時間をかけてusing文を定義していたのですが、何のことはない、入力した単語を選択し表示されるマークをクリックすれば、using文の候補が出てくるではないですか!

 try文やif文、for文などブロックに関しては、「try + TAB + TAB」とうてば、ひな形のブロック文を自動入力してくれたり、リファクター機能などは、既存ソースを何か、整理するときに使うのだとばっかり思っていたのですが、実はそうではなく、クラスのフィールドからプロパティを作ったり(驚いたのは、publicに設定していたフィールドも、自動的にprivateに変更され、隠ぺいされる)、クラスの中の処理を選択してメソッドとして独立の関数にしてくれたり、スニペットでは、クラスの標準のコンストラクターを作ってくれたり、便利な機能満載でした。

 全く、こんな便利な機能があることに気がつきませんでしたので、この本のように、手とりで行わないといけない本に従って実行することで、はじめて、新しい便利な機能を知ることができました。


 以上が、優れた点でしたが、逆に、どうかなぁと思ったのは、1ページ1ページ、本と画面入力で手いっぱいで、さっと読んで次に行ってしまうので、実は、大きな作り方の全体像が、つかめないのではという不安が出てきた点です。

 1冊、その通りソースコードを打ち込んで、コンパイルしていくと、100題目には、確かに、完成し動くのですが、さぁ、何をしてきたかという事を思い出すと、はじめての人では、分らなくなっているのではないかなぁという気になってしまいました。

 delegate、インデクサー、ラムダ式など、あれだけの説明で分るのかと思ってしまうという所が、唯一、問題点のような気がしました。

 しかし、全体的に見ると、これまでになかった手ごろな、適切な本といえます。


Visual C# 100題―もう迷わない。とにかく始められる第一歩
秀和システム
プロジェクトウィルカ

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by Visual C# 100題―もう迷わない。とにかく始められる第一歩 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


この記事へのトラックバック