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zoom RSS 近衛文麿の戦争責任

<<   作成日時 : 2010/08/16 19:42   >>

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 「近衛文麿の戦争責任」(中川 八洋 著/PHP研究所 刊)を読んでみました。以前出された本の抜粋が中心ということで、以前の本は読んだことがないので、こういう解釈をしている人がいるんだと、なるほどと思うと同時、そうかなぁと思う事もありましたが、問題提起の部分に関しては、やはり、誰が見ても変だなぁと思う事を取り上げていたので、興味深く読めました。

 15年戦争と鶴見俊介がひとまとめにした満州国創設から第二次世界大戦の敗北という区分を、1937年以前と以降では意味合いが異なるということで、何故、南方戦線に進軍し、圧倒的な生産力の差というものを分っていながら、日米開戦という敗北の道を歩んでいったのかを、近衛文麿こそが首謀者であるという観点から、無謀な戦争に突き進んでいく姿を描いていました。

 一言でいえば、ロシア共産党に結託した共産主義勢力のシナリオがあったのだということでした。

 戦争に負ける中から共産主義革命を目指していたということを立証しようとしている内容でした。

 それは、近衛文麿を中心に、朝日新聞、中央公論などを巻き込み、アメリカの共産主義者との連携し、ただただ、日本の敗戦とアジアの共産革命を目指したものであるということが語られていきます。

 日本が北進をせずに南進をし、英米と開戦せざるをえないように進めていったということが、近衛文麿の共産主義的な考えを基に論じられていきます。

 全体としては、近衛文麿が本当にそうだったのか、亡くなっているので分りませんし、彼の言う事を二枚舌・三枚舌ということで、共産主義的な考え以外に関しては揶揄していますが、本当に、欺くための詭弁だったのかは分りません。

 何か、近衛文麿の言う事をスターリンの論じることに無理やりあてはめて、近衛文麿を共産主義者と断じていますが、そうかなぁという気がしましたね。

 ハル・ノートは実際は、ハルではなく、ホワイトという後年ロシアのスパイであったことが分った人が作成したもので、日本が米英と開戦しなければならないように過激に書かれていた、ということでした。

 読み終わって、う〜ん、と思ってしまいました。

 確かに、無理やり開戦した、しかも、ソ連の南下を阻止するのではなく、あえて南方に進出し、米英と開戦しなければならない道筋を何故選んだかは、大きな疑問ですが、著者の言うように、本当に、近衛文麿が考えた共産主義革命の一環なのかは、これだけの論証では、はっきりしませんね。

 面白いことは面白かったですね。

 ユダヤ資本で世界の支配を語るのと同じように、すべてを共産主義革命が目的だったとすることに収斂させることは、物語としては描けるでしょうが.....?


近衛文麿の戦争責任
PHP研究所
中川 八洋

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは〜。読んでいませんので、なんとも言えませんが。。第3コミンテル員と秘密のやりとりの文書や手紙などあればともかく。。間接的にであれ、スターリンと「お友達」でもないですし。
大東亜共栄圏構想そのものの推進のなかで、西欧列強と植民地争奪戦に敗北した後の日本の位置を想定し、勝つべく積極参加した道以外近衛の構想はなかった、そう思いますが。。
世の中にはいろんな視点の本がございますねー。
USが「待って」いた真珠湾がなければ、どうなっていたかですが。。ニューギニア、ソロモンなどの南洋諸島では米英と抗争となったでしょう。国際連盟脱退の方向の基軸そのものでは。。
風来未さんは最初から拒絶せずに、いろんな本をよく読まれてますねー。
さとし君
2010/08/16 22:09
さとし君さん、こんばんは。
本屋さんで、表紙の写真とタイトルが気になったもので、何が書いてあるのかという気持ちで読んでみました。
実際、自分で色々と資料を読んで研究しているわけではないし、当然、戦後生まれなので、明治大正昭和というものの実感を知らないので、へぇ〜と思ったものは、面白いですね。
やはり、一番に変だなぁと思っていたことは、彼我の差を上層部であればある程知っていたはずなのに、何故、戦線を拡大したか、何故、北方戦線を固めなかったのかという事が不思議で、ちょうど、昨日、終戦記念日のテレビを見ながら、子供に、満州国をきちんと作り上げて、そこで終わりにしておけばよかったんだなんていうようなことを言っていたので(満州国建設が正しいことかどうかは別として)、この著者が、満州国建設とそれ以降の中国戦線拡大とは異なるもので15年戦争説はおかしいという意見に、おや、っと思った次第です。
私が思っていることも、偏った考え方かもしれないので、基本的には、興味を引けば誰のでも読みますね。
風来末
2010/08/16 22:53
こんばんは
近衛文麿は共産主義の手先というより大衆迎合主義者です。当時の鳩山由紀夫であると私は思っています。支那事変を泥沼化しておきながら戦局悪化後や戦後東條はヒトラーのようだとか天皇陛下は責任をとるべきだと訳なわからんことを言っていました。坊ちゃんであり人気だけで成り立ってたあたりはまさに鳩山由紀夫だとおもうのですが。
八洲加美世
2010/08/17 21:07
八洲加美世さん、はじめまして。
大衆迎合主義ですか。
どうも、当時生きていないので、分りにくいところがあります。
現在の時点で見れば、無謀な戦線拡大でありますが、当時の目で見たらどうなのかという事を想像すると、立場によっても感じ方が違うので、判断するのが難しいと思います。
ただ、大衆迎合だとしても、マスメディアと一体化して大衆を扇動していく動機というものが、一体何なのかという事だという気がします。
著者によれば、近衛文麿にとって東条英機は操り人形でしかないという事を言っています。
圧倒的な軍事力や兵站の差があることは、通常の人間なら理解できると思うのですが、ミッドウエー敗北後も、彼我の差を無視して戦争継続するということが、謎ですね。
著者は、この点でも、山本五十六の責任を追及していますね。敗北を国民に隠したという事で。
今言えるのは、一冊の本を読んだくらいでは、判断できない事だということでした。
風来末
2010/08/18 01:07
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