日本人がコンピュータを作った

 「日本人がコンピュータを作った! 」(遠藤 諭 著/アスキー・メディアワークス 刊)は、1996年に刊行した『計算機屋かく戦えり』という本の新書版で、読者ターゲットを専門家より一般向けに再構成したものだそうです。

 でてくる計算機の名前など、そういえば、あったなぁと思いだしながら、読んでみました。

 今回、あのTK-80を作成した渡邊和也さんの章が追加されたのです。欲しかったのですが、その当時は無職の身ゆえ、高価過ぎて買えませんでしたが。ボードマイコンは、まさにコンピューターが、もしかしたら扱えると思った最初のものです。

 ある会社に就職するとき、入社前に覚えるという事で、買ってもらったのがボードコンピューターとの最初の出会いでした。入社までの1カ月、必死に、アセンブラーを覚えたものです。就職先の会社に何故か関係があった、ある宗教団体の人に、教わりました。33年ほど前だったですかね。

 いかに、日本人が、それこそ、必死に、コンピューター開発に邁進していったか、よくわかります。

 特に、ビジコンにいた嶋さんが、電卓を作るという事で、結局、インテルで4004プロセッサーの開発を行ったということは有名であり、何冊かの本になっていると思いました。確か、昔読んだ記憶があります。

 しかし、インテルでの歴史では、4004の開発者に嶋さんの名前がないのだそうで、?と思っていました。が、この本でも、そこのあたりの事情は書いてないのですが、米国半導体誕生50周年記念大会で「Inventor of MPU」(マイクロプロセッサの発明者)を受賞して、その功績が認められているという事で、やや、ほっとしました。

 昨今の、事業仕分で、事業仕分自体は悪くないのでしょうが、
”田中角栄氏に、世界のコンピュータのシェアはIBMがこれくらい、日本はこれくらいで、これからの電子計算機の伸び率はこうなると説明するとすぐにわかってくれて、名刺にさらさらと『電算機特別会計をよろしく』と書いて、これを大蔵省に届けろといってくれました”

と平松守彦さんが書いているような、時代の先を見る目が政治家にないと駄目になってしまう危険性を、強く感じてしまいます。

 入札制度もそうなのですが、審査する側が、結局、金銭的な安さしか判断できない人たちであれば、いいものが失われていく結果になっていくような気がして、入札制度の欠陥をどう埋めるかが問題だと思っていました。

 印刷分野を取ってみても、金額だけの問題で、そこに横たわる技術や深さを考えきれない単年度での考えでは、また、移動のある公務員の知識では、より根源的な判断ができないため、多くの問題が潜んでいると思います。

 それと同じで、事業仕分で行われる金額の問題が、本当に妥当なのか、特に、先端技術の分野では考えないといけないような気がしました。

 おそらく、この不安は、政治家が、どういう風に社会を変革して行こうとしているかが、金銭の問題を抜きにすると、ほとんど何も提示していないからのような気がします。

 やはり、角栄のような人間は必要なんでしょうかね。


日本人がコンピュータを作った!
アスキー・メディアワークス
遠藤 諭

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