母への手紙

 「PHP 8月号」(PHP研究所 刊)の特集が『あきらめない』と、表紙に書いてあったので、そうだ、あきらめないんだと思いながら読んでいました。

 聖路加の日野原先生の話など、多くの方のあきらめない”話”が掲載されていましたが、私は、巻頭の山田さんの母を思う気持ちを書いたものが一番時~んと気ました。

 『母への手紙 - 山田 清一郎 』

 終戦直前の神戸の防空壕で、10歳の筆者が、米軍の爆撃を逃れるために防空壕へ、しかし、焼夷弾の雨で、防空壕もやれてしまう時、筆者の母は、筆者を防空壕の外へ、握っていた手を離し、鬼の形相で追い出したのだそうです。

 防空壕が潰れるので、子供だけは何とか生き延びさせようと必死で手放したのでしょう。

 一人ぼっちの戦争孤児になった筆者のその後は、27歳で教員になるまで、散々な体験があり、いっそあの時、母と一緒に死んでいればと何度も思ったのだそうです。

 しかし、あの時、必死の形相で手を離して防空壕の外へ出した母の姿を思い出しては、頑張ってきたのだとか。

 切ない母親の気持が、よくあらわれています。

 どんなに、苦しかったことか。



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