中年ひきこもりクライシス〈最終回〉

 「週刊朝日 2010年7月9日号」(朝日新聞出版 刊)の連載、『中年ひきこもりクライシス』(杉山 春 著)も最終回となりました。

 今回は、28歳から11年間引きこもり、今、立ち直りつつある人を紹介していました。

 数百年続く旧家の長男に生まれ、自分は、後を継ぐためにだけいるのではないかという期待と脅迫観念があったようです。

 両親の不和、祖母の死など、そして、宗教にのめり込む母親の最後が川に飛び込む自死であったことが綴られていきます。

 最後に首をつって死のうと思い、山に分け入るが、ある山桜の木の所で、木の枝に、逆さにぶら下がって鳴いている鳥に見とれ、それが何か、自分に対するメッセージのように感じられ、生きることを選択します。

 ここにあるのは、単に、生きる、ということそのものでいいんだと、自分で分ったことが、自分を取り戻した分岐点になったことを物語っています。

 値踏みされ、評価され、きずつく”こころ”に、存在する場所こそが、つまり、いるということ自体に価値があるという事が分る場所こそが必要なのではないかと訴えかけているようです。
 引きこもりの人たちは、35万人といわれているようですが、実際には、もっと多いような気がします。

 そして、増加するのではないでしょうか?

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