飼育された記者

 「週刊朝日 2010年7月2日号」(朝日新聞出版 刊)で元外務省主任分析官 佐藤 優さんが”「官房機密費」どころじゃない!外交機密費を受け取った新聞記者たち”と題して寄稿しています。本人の経験談という事で、やはり、多くのジャーナリストといわれている人たちが懐柔されて、今、大マスコミの管理職について、権力にすりよった記事を掲載させているのではと、ますます疑いが強くなりました。

 面白いのは官僚の懐柔の方法で、まず、記者たちは、「野党」と「与党」に分けられます。

 ここでいう「野党」と「与党」とは、メディアの政治的な意味で指すのではなく、記者個人の人格を指すのだとか。

 「野党」とは、官僚に歯向かい追及してくるタイプで、「与党」とは、官僚の言う事に無批判なタイプということでした。

 官僚は、当然、激しい「野党」には情報を流さないなどで干上がらせるのだそうで、かといって「与党」には興味がないのだそうです。

 一番触手を伸ばすのが、真面目で、よく調べて追及してくる「野党」タイプで、この人たちを、「野党」→「健全野党」→「与党」に仕立て上げていくということでした。

 その方法が面白く、記者の自尊心をくすぶり、ほめあげて、レポートなどを書かせ、お金をあげて、徐々に飼いならしていくんだとか。

 そうして、抜き差しならない関係になっていく。

 あら、恐ろしやです。

 そういった飼いならされた人たちが、現在の大手マスコミの上層部にいるとしたら、ぞっとします。

 日本には、ジャーナリストがいないという事になってしまいます。

 さすが、著者は経験しているだけに、本当だと思えますね。

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