暴発する中国

 「Newsweek 2010年6月16日号」(阪急コミュニケーションズ 刊)の特集タイトル”暴発する中国”が、書棚から垣間見えたので、つい、読んでしまいました。

 中国各地で、頻発するストライキなど、何が中国に起こっているのか、中国の歪を分析していました。

 何しろ、iPadと思しきものが火にくべられている表紙が刺激的で、あ、これは、あの中国工場の問題を取り上げているなぁと、すぐに分ります。

 案の定、iPad請負工場で続く従業員の自殺ということで有名になってしまった”富士康”での問題が大きく取り上げられていました。

 安い賃金、就業時間の長さ、気の休まらないベルトコンベアでの作業、どれをとっても、よくある富岡製糸工場? を思わせる、非人間的な過酷な労働環境を想起せざるを得ない思いでした。

 何でも、自殺率は、平均と比べて、高くは無いのだそうですが。屋上から飛び降り自殺するという事が相次ぎ、自殺率では片付けられない問題だといえそうです。

 台湾系の会社であるこの工場では、アップル、デル、ヒューレット・パッカード、任天堂などの製品製造を請け負っているという事のようで、表紙のiPadの写真という事なのでしょうが、中国各地から出てきた従業員の賃金を含めた労働環境の改善が、早急に求められているのではないでしょうか。

 低賃金で働かせることで製品価格を抑えるiPag等の製品。

 労働環境が改善されれば、当然、製造コストは高くなり、中国での生産から他の国へシフトされる可能性も高くなるのでしょうが、そうなったらそうなったで、中国人民の就業が困難になるということになってしまうのでしょう。

 iPadが何百万台も売れて間に合わない納入なのだそうですが、その裏には、劣悪な労働環境で命を落す人たちがいるということを忘れてはいけないでしょう。

 しかし、ジョブスは、自殺率は低いという事を言っているらしいのですが、もっと目を向けてほしいですね。

 著者は、ジョブスに目を向けさせるためには、iPad購入時に、店員に、iPad製造工場の実態を知っているか話すのがよいと提案していました。

 多くの製品が、目に見えない製造実体の下で作られ供給されているということを、もっと公開すべきでは無いでしょうか?

 フィリピンでのバナナ園など、食に関する部分でも、にたような過酷な労働環境によって安価になっている情況というのを、もっともっとさらけ出すべきでしょうね。

 自殺が三万人も、12年連続オーバーしている日本という社会も、中国どころではない問題を抱えていると言えるのかもしれませんね。

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