無縁所の中世

 「無縁所の中世」(伊藤 正敏 著/筑摩書房 刊)という本が目に入り、なんだ無縁所ってと思い、ぱらぱら流し読みをしました。

 公家、武家の2つ以外に、秀吉による刀狩りが行われるまで、中世において、寺社が、自らの僧兵も擁した3つ目の勢力として、その存在を誇っていたということでした。

 この寺社は、”無縁所”と言い、「世を仕損なった」人々が流れ込無場所として存在し、人々は、有縁の世を捨て、無縁の世界で一時の命を繋ぎ再起を賭けようとしたということを、史料に基づき解明していきます。

 宝蔵院流など、そういえば、寺社の僧兵のことは若干しか知らなかったので、こんなにも力があったということは知りませんでした。

 高野山延暦寺など、高野山一体を支配下に置く(境内都市)ものであったとか。

 川崎大師も出てきます。本当(?)と思ってしまいました。

 特に、木食応其(おうご)の活躍は、秀吉による高野山の破壊を食い止め、秀吉をして、”高野の木食ではなく、木食の高野である”といわしめたほど、無縁所の力は強かったようです。

 著者が言うには、武家が残した史料はほとんどないが、寺社に残った史料はたくさんあるにもかかわらず、あまり言及されてこなかったのだそうです。

 その膨大な資料の中から、中世の混沌とした時代を浮かび上がらようとする試みであり、非常に、興味がわくものでした。

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