「暮しの手帖」とわたし

 ”「暮しの手帖」とわたし”(大橋 鎭子 著/暮しの手帖社 刊)が、新刊の本棚に並んでいて、淡い黄色を配した表紙がなんとなく優雅な感じがして、珍しく、暮しの手帖と見えたので読んでみました。

 なんと、90歳になる著者は、暮らしの手帳の創刊者なのでした。花森安治さんの名前は知っていたのですが、申し訳ありませんが、著者の名前は知りませんでした。

 「暮しの手帖」と言えば、小さい時に、母が取っていたので、毎号見ていた記憶があります。特に、記憶に残っているのは、アラジン社(?)の石油ストーブの検証をやっていたころのもので、広告も、確かなかった(?)様な気がしますが、「暮しの手帖」でいいと言えば、生活用品としては正しい買い物をしあちょうな、そんなステータスがあった本のような位置づけでした。

 最近は、トンと読んでいないのですが、どうなっているんでしょうか?

 この本は、終戦後、日本読書新聞が復刊され、著者が日本読書新聞で働いていたころに知り合った、花森安治との出会いから、「暮しの手帖」を創刊し、潰れるかもしれないという苦境を、周囲の人たちの助けで、切りぬけて行った、著者の人間関係の豊かさ、そして人間性の気高さが、読むほどににじみ出てきて、あ~、個に様な人になりたいなぁと思わさせられてしまいました。

 花森安治との出会いで、家庭が幸せなら戦争なんてバカなことは2度としないから、それを助けるような本を出そうというようなことで、衣装研究所を作り、「スタイルブック」を刊行し、各地で講演し実演して普及させていきます。その活動的な生き方、そして、出会う人が、おそらく感銘し、協力をおしまい人間性など、どれ一つとっても、勝てるものがないなぁという気がしてしまいました。

 あの川端康成に、日本読書新聞の復刊号の原稿を頼み、約束の日に、なかなか書き終えていなかった鎌倉の川端康成邸に5回も行き、ついに目の前で川端康成が書きあげたというくだりは、その根性に驚くばかりです。

 この本に出てくる、いろいろな作家などに、可愛がられたんだろうなぁと推測されます。

 90になる今でも、会社に出てくるのだそうです。

 すごいなぁと、ただただ感心してしまいました。
「暮しの手帖」とわたし
暮しの手帖社
大橋 鎭子

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