日本政治再生を巡る権力闘争の謎

 「日本政治再生を巡る権力闘争の謎」(カレル・ヴァン・ウォルフレン 著/中央公論4月号 掲載)という中央公論掲載の全文がWEBに公開されていました。4ガス号ということで、吉本のページは見たのですが、この論文は見損なっていました。

 今日読んで、そうだ、そうだと感銘しました。

 なぜなら、何故、私たちが民主党政権を昨年誕生させたのか、日本社会を変革させたいという気持ちで行ったのに、選んだ側がふらふらして、意気地がなく、現実の権力闘争であるということを明示してい宝です。

 筆者は、日本の政治システムを、明治から掘り起こし、日本の官僚制度、これまでの政権の無力さを明らかにし、鳩山民主政権がはじめて、それこそ国民の主体性を回復しようと試みている政権であることを論じています。

 いま民主党が自ら背負う課題は、重いなどという程度の生易しいものではない。この課題に着手した者は、いまだかつて誰ひとり存在しないのである。手本と仰ぐことが可能な経験則は存在しないのである。民主党の閣僚が、政策を見直そうとするたび、何らかの、そして時に激しい抵抗に遭遇する。ただし彼らに抵抗するのは、有権者ではない。それは旧態依然とした非民主主義的な体制に、がっちりと埋め込まれた利害に他ならない。まさにそれこそが民主党が克服せんと目指す標的なのである。
 
 明治時代に設立された、議会や内閣といった民主主義の基本的な機構・制度は、日本では本来の目的に沿う形で利用されてはこなかった。そして現在、政治主導によるガバナンスを可能にするような、より小さな機構を、民主党はほぼ無から創り上げることを余儀なくされている。これを見て、民主党の連立内閣の大臣たちが手をこまねいていると考える、気の短い人々も大勢いることだろう。たとえば外務省や防衛省などの官僚たちは、政治家たちに、従来の省内でのやり方にしたがわせようと躍起になっている。


 という現状認識は、ほとんどそうではないかと思えます。

 そして、この既得権力の免疫機構が働いているのだということです。

 もし鳩山内閣が道半ばにして退陣するようなことがあれば、それは日本にとって非常に不幸である。自民党が政権を握り、毎年のように首相が交代していた時期、一体何がなされたというのか? もし、またしても「椅子取りゲーム」よろしく、首相の顔ぶれが次々と意味もなく代わるような状況に後退することがあっては、日本の政治の未来に有益であるはずがない。


そうです。何故、後戻りしていかなければならないのでしょうか。

 そして日本の検察は、メディアを使って野心的な政治家に脅しをかけることで、よりよい民主国家を目指す日本の歩みを頓挫させかねない力を持っている。
 
 この両者は、日本の利益を考えれば、大いなる不幸と称するよりない方向性を目指し、結託している。なぜなら日本を、官僚ではなく、あるいは正当な権力を強奪する者でもない、国民の、国民による、そして国民のための完全なる主権国家にすべく、あらゆる政党の良識ある政治家たちが力を合わせなければならない、いまというこの重大な時に、検察はただ利己的な、自己中心的な利益のみを追求しているからである。そしてその利益とは、健全な国家政治はどうあるべきか、などということについては一顧だにせず、ただ旧態依然とした体制を厳格に維持することに他ならないのである。


 とも、筆者は述べています。

 この論文は、極めて一読の価値があるように思えました。

 今日も、民主党の支持率が30%を切ったとか、騒いでいましたが、積もり積もった”うみ”を洗い流すには、今こそ、米百俵の我慢で、改革の火を消さないようにしないといけないでしょう。
 

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