カランコロン漂泊記

 げげげの女房という本があったので、あれこの間見た本だよなぁと思いながら、取りすぎようとしたら、あれ、こっちのも同じような題名の本があるなぁと思い、立ち止まって、よくよく見ると、一方は、NHKの放送用のシナリオから書き起こした本ということでした。どおりで、少し厚い感じがしました。

 その本を元の所に戻して、隣の本に目をやると「カランコロン漂泊記 ― ゲゲゲの先生大いに語る」(水木 しげる 著/小学館 刊)があります。なんとなく、読みだしたら面白い、エッセイと漫画とでつづられた本でした。

 特に戦争体験の部分話は、本当に貴重な体験で、感激しましたね。

 小林二等兵水木しげると同じ最下級の兵隊さん)の話では、小林二等兵の、なんて言うか、影の薄い、人生というものが、ひしひしと伝わってきます。

 どこで手に入れたのか2個のあんパンを食べており、水木が一つくれと言っても、決してよこさなかったというあたりは、何で、体も弱く、水木に色々と助けられていたのに、どうして一つ上げなかったのか不思議です。

 今村大将が視察にラバウルにいた水木達のところに来た時の話では、水木が、この今村には、暖かさを感じたそうで、その今村に対する表現の仕方も、穏やかでした。何でも、水木たちを、戦後、日本へすぐ帰す等尽力し、自分は、毒を飲んだり、首を切ったりして自死を図るが死にきれず、結局、日本に戻ってきてからは、3畳一間の家に住み、82歳で亡くなるまで、贖罪を行っていたということを書いていました。

 気になって、今村均大将のことを調べてみたら、こういう軍人さんもいたんだなぁと、つくづく感心しました。

 水木にとっては、軍隊は、”びんた”なのです。弱いものいじめ以外のなにものでもない。

 だから、戦争論では、小林よしのり戦争論が本屋さんに並ぶ絵を描き、批判しています。

 空威張りで、勇ましいだけの存在を。

 そして、豊かなこころを持っ土人を尊敬しています。

 いや、面白い本でした。

 最後の弟子を自任する京極夏彦の解説も、水木しげるの妖怪差が出ていてよかったですね。

カランコロン漂泊記 ゲゲゲの先生大いに語る
小学館
水木 しげる

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