「老いの超え方」読者のみなさまへ

 "「老いの超え方」読者のみなさまへ"」と題したニュースが、朝日新聞出版のホームページに掲載されました。

弊社で刊行しました吉本隆明著「老いの超え方」の文中に差別につながる不適切な表現がありました。単行本(2006年5月刊)174ページから175ページ、文庫本(2009年8月刊)199ページから200ページの「――楽しい知識ですか…」から「関心を持ちますね。」までを削除します。文庫本は、該当部分を削除した新装版を出版します。

朝日新聞出版のホームページにあったので、一体、何が該当ルうのかと思ったのですが、当然ことながら、そこには書いてありません。

 おりよく、「創 10年3月号」(創出版 刊)に、事の顛末が報じられていましたので、ブックファーストで読んできました。

 『◇単行本、文庫とも在庫は断裁処分に
 吉本隆明著『老いの超え方』が差別表現との抗議で出荷停止に 長岡義幸』

という記事で、ある人から抗議を受け、上記のような判断になったということでした。

 該当する部分は、「特殊部落」という言葉を使っている部分で、吉本に言わせれば、実体としてのいわゆる特殊部落をさしているわけでなく、比喩としての表現であるということでした。

 長岡義幸によれば、紺問題は、40年ほど前の部落解放同盟と吉本隆明との論争までさかのぼらなければならないということでしたが、いきすぎた言葉狩が、まだまだ続いているということに驚いてしまいました。

 こんなことで、図書館が公開をやめたり、該当する部分の閲覧を禁止する様な事があったら、おかしいじゃないかと思うのですが、朝日新聞出版は、在庫の単行本と文庫本合わせて数千部をカット廃棄し、新たに該当する部分を策処した物を出版するのだそうです。

 どうも、割り切れないですね。朝日新聞出版は、もっと、いきさつを公表すべきではないでしょうか?

 弱者正義の看板を下げた組織内部での膿を問題にし表現したのを、一律、差別用語として排除していいのでしょうか?

 「部落学序説」というサイトがあり、かなりまとめておられました。

 いずれにしろ、言葉だけを捉えて、どういう意味で使っているのか、なども問題にされず、削除してしまうということがいいもんでしょうか? 疑問です。

老いの超え方 (朝日文庫)
朝日新聞出版
吉本 隆明

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