ほぼ日と作った、吉本隆明特集

 「BRUTUS679号」(マガジンハウス社 刊)は、『ほぼ日と作った、吉本隆明特集」ということだったので、読んできました。ブックファーストの店内を探したら、BRUTUSが積んであったので、てっきりこれだと思い手に取ってみても、ロックの話ばかり、何度、探しても、吉本の吉の字も出てきません。

 たしかBURUTUSって書いてあったよなぁと思いながら、本を置き、ふと、書棚の方を見たら、でかでかと吉本の顔が表紙を飾っているBRUTUSがありました。実は、もう最新号が出ていて、吉本特集は、一号前なのでした。何だと思いながら、手に取ってみてみました。

 書き下ろしとかというものではなく、糸井重里らしく、いくつかの人間が発する疑問点を分類し、その問いに対して、今までの吉本隆明の書籍の中から、その問いにふさわしいと思われる部分の抜粋を、ちりばめていくというものでした。

 
020 ほぼ日と作った、
吉本隆明特集
ご案内します、どうぞ。──糸井重里
022 人はなぜ、悩むのか?
026 人はなぜ、働くのか?
030 人はなぜ、愛するのか?
034 人はなぜ、忙しいのか?
037 人はなぜ、ペットを飼うのか?
039 人はなぜ、家族を作るのか?
042 人はなぜ、表現するのか?
046 人はなぜ、遊ぶのか?
050 人はなぜ、疑うのか?
053 人はなぜ、友達を作るのか?
055 人はなぜ、テレビを見るのか?
057 人はなぜ、生きるのか?

075 はじめての、吉本隆明
吉本隆明を知る24のキーワード。/よしもとばななが語る、吉本隆明。/吉本隆明の生きた時代。/極私的吉本隆明論。/著作を読んでみる。/最後に講演を聴いてみる。
092 2010年、吉本隆明が「人はなぜ?」を語る。

というような特集目次となっています。

 私としては、あまり読むという感じからは遠い構成になっているので、何となく違和感を覚えました。ちりばめられた文言を見ながら、そういえば、あの本では、そんなことを言っていたなぁと思いだしていました。

 やはり、マチウ書詩論の関係の絶対性の部分は、今でも、うなってしまいますね。

 何人かの人が、吉本隆明との出会いなどに関して書いていましたが、思想家としての吉本隆明は終わったという宮台真司には、あ~ぁ、と思いました。あなたが吉本を超えたものを残しているんですか? と聞いてみたくなりました。

 何でも、「知識人と大衆」との対立という構造が現実社会からなくなり、吉本が立てていた論拠がもうないというようなことを言いきっていました。でも、吉本の言う知識人というのは、単に、食べて寝るという抽象的に措定される状態の人間からはみ出さざるを得ない人間として捉えるべきで、知識人階級のみを言っているのではないような気がするんですがねぇ。

 残念なことに、吉本の思想の枠組みと自立した発想を凌駕した人はいないと思うのですが。宮台真司はちゃっかりと、思想家としての吉本隆明は終わったが、自立した地点から物を見るということは自分に受け継がれているというような、まったくもって、どこまで面の皮が厚いんだというようなことをぬけぬけと言っていましたね。

 吉本隆明の思想とは、その特異な立場を含めて言うのであって、宮台真司のように、立場と言質とを切り離して、いいとこどりしようなんていう根性には、もう、呆れてものも言えませんでした。

BRUTUS ( ブルータス ) 2010年 2/15号 [雑誌]
マガジンハウス

ユーザレビュー:
大切な魂を腐らせない ...
久々によかった!内容 ...
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