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zoom RSS 「山月記伝説」の真実

<<   作成日時 : 2009/11/07 19:51   >>

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 新書の棚を見ていたら、”中島敦「山月記伝説」の真実”(島内 景二  著/文藝春秋 刊)があったので、棚から取り出して読み始めてしまいました。

 実は、NHKだと思うのですが、”中島敦「山月記」”というような画面があり、子供に何て読むんだと聞かれ、”あつし”と答えたのはいいのですが、知っているの? と聞かれ、名前はしているんだが・・・、とあいまいに答えたのを思いだしたので、はて、”中島敦「山月記」”ってどんなもんだっけと思った次第なんです。

 中島 敦も、太宰清張と同様に、生誕100年なんだそうで、まさに、へ〜という感じがしました。あまりにも話題になっていないからですが、早くに亡くなったことや作品点数が少ないことなどを考えれば仕方ないのかもしれません。

 でも、なんで、中島 敦を覚えていたのかなぁと思ったのですが、この本の中で、この作品は、高校の教科書に掲載される定番の作品なのであると書かれていたので、もしかしたら、私が覚えていたのも、そのせいで、受験用に記憶したのかもしれないなぁと思いました。

 しかし、著者が言うようには、「山月記」自体が、私には人生を変えるようなものにはなっていないので、著者とは温度差がありますが、読み進むうちに、中島 敦の内に潜む”虎”、人を食べてしまう虎の存在に身を引き裂かれて行くさまが描かれているのを知って、すごい人生を送った人だったんだと知って、あの時代に、こんな生活をしていた人がいたんだと感心してしまいました。

 中国の話「人虎伝」を基に、「山月記」を書きあげていった、時代背景と中島 敦の友情関係を提示していました。

 「人虎伝」が、はるか前に、今 東光により訳されていること、そして同時代ごろには、佐藤 春雄によって訳されていることなど、「人虎伝」が、特殊な話ではなく、かなり日本でも知れ渡っていたことや、「人虎伝」自他の翻訳にも2系統の翻訳があることなどが示されています。

 自分の中で育っていった””が、自分自身を喰いつくしてしまう恐怖に怯えていたことが、よく分りました。そして、作品が少ないのに、これほどに「山月記」が有名なのは、高校の教科書に採用されたことであり、その採用を推し進めたのが、中島 敦の一高時代の友人であったことなどが、次々と明白に語られていきます。

 巻末には、「山月記」が掲載されているので、中島 敦を考えるには、適当な一冊に思えました。
 
中島敦「山月記伝説」の真実 (文春新書)
文藝春秋
島内 景二

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