大きなものが崩れる時

朝日新聞出版のPR誌「一冊の本 9月号」の”行雲流水録 第九十九回” 『大きなものが崩れる時』で、橋本 治さんは、今回の衆議院選挙に関し、公示前の段階の原稿なのですが、すでに自民党の敗北を、つまり、小泉選挙が「勝ちすぎ」だったから、前回以上の価値はなく「負け」は決まっているが、どれだけ幕もむかが問題だということを言っていました。

 この敗北を、豊臣と徳川の戦いになぞらえ、豊臣の敗北の転換点は、何かということで、すでに、それは”関ヶ原の戦い”にあり、あとは、<政権維持の幻想>を捨てきれなかったっと語っています。それを念頭に置き、今回の自民党の敗北の転換点を、福田康夫の総理辞任としています。

 ”「私も苦労してるんですよ」という、いともあっさりとした正直な声が福田康夫のあり方を象徴するもので、「巨大さにのっかって総理大臣をやる」ということが無効になってしまうと、総理大臣というものは、いともあっさり「どうしたらいいのか分からない」というパニックに陥ってしまう。”と、著者は述べています。

 さらに続けて、”このことは、「一体、今はどうなっているのか?」という正確な状況認識を政治の世界が持てなくなった結果で”と書いていました。

 確かに、「今、ここがどうなっているのか」という時間的・空間的の状況判断と、忘れてはならないのは、大衆の”こころ”がどうなっているのかということではないでしょうか?

 「AERA 2009年9月7日号」では、『戦後初の「理系脳」専門は問題解決学』と題して、鳩山由紀夫の東大・スタンフォード大などの研究に関することなどが紹介されていましたが、何でも、OR理論が研究専攻というこで、経営工学的な最適解を求めるという理論なんだそうですが、金融工学にも見られるように、数値化可能な数学モデルを前提とした予測判断であり、人を対象にする限り、個々人の”こころ”にどこまで届くのかということを忘れないようにしてもらいたいものです。

 ともあれ、演算するときのパラメータは、可視化して行ってもらいたいものです。

この記事へのトラックバック