ブラック・ウォーターからXeへ!

 表紙写真に、なにやら凛々しい制服姿の2人の軍人の姿が写っていて、おや、海上自衛隊かと思いましたが、中国の軍人でした。”中国海軍駆逐艦「広州」の武装当直”と表紙説明にありました。

 というわけで、「軍事研究 2009年7月号」(ジャパン・ミリタリー・レビュー 刊)をペラペラめくっていると、気になる記事がありました。『悪名高きブラック・ウォーター社消滅!』(阿部 拓磨 著)というものです。

 ブラック・ウォーター社ってなんだろうと思って読み始めたら、”軍事民間会社、繁栄から転落への検証”とあり、いわゆる米国の民間警備会社、民間の軍事会社で、アメリカ海軍特殊部隊SEALsを退役したエリック・プリンス知う人が起こした会社で、イラク戦争などでの要人の警護などの委託を受けていたのだそうです。

 そういえば、イラク戦争での民間警護では、「ダインコープ・インターナショナル、トリプル・カノピイ、ブラックウォーターUSA」の3社が独占しており、その一角のわけです。では、では、なんで、”悪名高き”といわれるかといえば、最大の事件は、「2007年9月16日に、バグダッド市内のニソール広場で発砲し、17人のイラク人を殺害し、24人に怪我を負わせた」ことにありそうです。

 すっかり、忘れていましたが、こんなこともあったのかと思いましたが、もっと驚くことに、同社の武装輸送車は、2005年以来、200回近くにも及ぶ、同様の発布事件を起こしているのだそうです。もっと驚くことには、このような民間警備会社の免責特権が与えられていたのだそうです。

 この記事によれば、当初、同社の武装輸送車が発砲を受け、それに対して反撃したのだと言っていたのですが、目撃証言などから、どうもそうではないようだということがわかり、イラク政府からの抗議などで、FBIが捜査に乗り出し、嫌疑対象者6人のうちの一人が、司法取引に応じ、事実を語ったっということでした。

 その証言によると、同社の武装輸送車が発砲を受けて反撃したということではなく、武装輸送車側から発砲を開始したのだということでした。

 この証言を呼んでいると、イラク、アフガンなど、あらゆるところで、今でも、似たような愚かな殺戮が繰り返されているのだという気がします。

 ブラックウォーター社は、イラクでの警備契約を、打ち切られたのは当然のことながら、それでも、Xe社と名前を変えて、仕事を存続させていく気なのだそうです。

 民族、宗教、国家、そして民間人による戦争遂行。

 愚かな殺戮はいつまで続くのでしょうか?

 あふれる武器、誰が得をするのでしょうか?

 「軍事研究」の背後にある、大衆の悲劇を思わざるを得ません。

軍事研究 2009年 07月号 [雑誌]
ジャパンミリタリーレビュー

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