悩む力

 弥生時代の鉄器の件など、日本の古代、起源などに関する定説が、いろいろな新発見で見直されていて、昔ならった考え方と異なるものが多くなってきました。NHKの番組で、たしか、日本の心を探るというような舗装の中で、姜 尚中さんが、時代を遡って行って、そこに具体的なものがあるということではなく、日本の心を探ろうという意識そのものに、それはあるというようなこと言っていました(うろ覚えなのですが)。つまり、悪く言えば、時代意識の中で都合よく物事の原型がねつ造されるし、よくいえば、そういったものは、時代と個人の意識で変わるものだということを前提にしていなければならないということなのだと思いました。

 姜 尚中さんのテレビでの発言を見ていると、いつも冷静であり、発言内容も、よく考えているなぁと感心していました。在日2世だから、どうのこうのという人がいますが、そんなこと、まったく関係ないですね。いいものはいい、悪いものは悪いということだけですね。

 「悩む力」(姜 尚中 著/集英社 刊)が出版されていたのは知っていたのですが、読んでいませんでした。今日、たまたま書店の新書コーナーを見ていたら、75万部突破というコピーが目に入り、おやおやと思い、読んでみました。

 期待にたがわず、やはり、自分とは何かという自意識(自己チューとは違う)から、話が始まっていました。この本の起点である、夏目漱石マックス・ウエーバーとの出会い、在日2世であるが故のアイデンティティへの思いなどから、いかに、「悩む」かということを、述べています。

 新書版ではあるのでうが、さんの原点を垣間見せていました。

 明治時代の西洋の合理主義を導入しようとした近代化の流れ、そして、100年後の、現在、グローバリゼーションの広がりで苦悩する世界に、100年前の再来を意識しています。

 さんの”問う”という姿に、共感することが多く、”まじめ”とは”中途半端ではない”という思いに、納得してしまいました。

 ”悩む”というと、思い出すのは、”ゆでガエル”のこと、そして、”嘆く”ということ。

 実は、いずれも、思考を停止させた姿を象徴しています。

 水にいたカエルは、暖かくなっていい気もち(カエルがそう思うかは知りませんが)で幸福感に浸っているうちに、熱くなってゆでがってしまうというときには、もう、体や意識は、何もできなくなっているということですし、一見、考えているようですが、嘆いているだけで、時間がたてば、けろっとしている、という、これも思考停止状態を表しています。

 そういった意味で、”悩む”ということを””に変えるのは、大変だなぁと思います。この本は、そんな状況の現代に、何か、考えるきっかけを与えてくれるようでした。

悩む力 (集英社新書 444C)
集英社
姜 尚中

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