14歳のための日本国憲法

 「DAYS JAPAN 2007年8月号」の特集は、『14歳のための日本国憲法』となっていました。

DAYS JAPAN
 
 
 現在の日本国憲法、それに対する自民党の改憲案があわせて掲載され論評されています。

 問題点は、憲法9条第2項の”陸海空軍といった軍事力をもたない”という条項を削除していることにあると述べています。

 確かに、世界では、憲法9条第1項が述べるような平和への誓いを記述している憲法は多くあり、しかし、現実的には、そのような憲法と裏腹に、戦争を行ってきたということはいえるのかもしれません。したがって、軍隊そのものを持たないと規定した憲法9条第2項は、ある意味画期的な条項といえます。

 ここで問題は、現実の社会において軍隊を持たないことがありうるのだろうかということになります。他国から攻められたらどうするんだというのが、多くの人が危惧する感情ではないかと思います。まさに、この点をついて、軍隊を持ち集団的自衛権を許すべきだという意見が出て来る要素があり、ある程度の支持を得るに至っているのだと思います。

 しかし、考えなければならないのは、

 ①侵略と自衛とどう切り分けられるのか。自衛のためといって侵略するという図式は、戦争では日常茶飯事であり、正義と自衛を謳わない戦争はないともいえます。つまり、現実的には切り分けることが出来ないといえます。

 ②自衛のための軍隊を持つとして、では、一体どれだけの軍事費を準備しなければならないのか。
 ベトナムにしてもイラクにしても、結局は、あの強大な軍事力を誇るアメリカですら、思うように行かないわけですから、最終的に自衛をするというのは、軍事力ではなく、国民の意志力のような気がします。
 膨大な軍事費を払っている軍事国家である北朝鮮などを見れば、いかに、軍事優先で国民が、本末転倒的に苦渋をなめていることか。

 ③毅然とした外交力を示せないのは、軍事力の背景が弱いためではないのではないでしょうか?
 週刊誌で漏れ聞く話としては、外国に駐在する日本大使館の大使の傲慢さと無能力、自己保身の権化ともとれる姿です。まず、こんなことで外交の一線がいいのだろうかと感じてしまいます。ロシアの日本大使館の豪邸ぶりなど、目にあまる実情が伝えられています。
 対アメリカ、対北朝鮮にしても、外交という姿が見えてきません。

などなどがあります。

 私が思うには、今の状態での自衛隊でいいのではないのかという気がします。憲法を変える必要も無いのではないかと言う気がします。理想と現実の落としどころのような気がしていますが、どうなんでしょう...?

 例えば、久間元防衛大臣が、自衛隊の次期戦闘機の候補にF-22Aラプターを考え、アメリカに検討資料の公開などを要求していましたが、この戦闘機、基本的には、迎撃機ではなく、戦闘攻撃機であり、しかも、高高度での敵地侵攻力が高いばかりか、今後の戦闘方法を変えてしまう、見えない地点からの攻撃力を持っているもので、一機、250億ともいわれる金額を含めて、あえて必要なのかと問いたくなります。侵略する気があるからほしいのではとかんぐられても仕方ないですね。

 防衛省格上げ、核発言、次期戦闘機、憲法改正要求などを見ていると、市場原理主義の産業界にあいまって、あらたなる経済的進出の後衛としての国家権力である軍隊、巨額な軍事装備品の販路の拡大を求めているような気がしなくもありません。

 しかし、どうしても、「自分の身を守る=国家を守る、郷土を守る=国家を守る」という論調が多く、何故、守る力を持ってはいけないんだという思いを払拭するのは難しいですね。

 「DAYS JAPAN」の特集を、きちんと子供たちと話し合える人が、どれだけいるのかと心配してしまいます。

 それから、”コラム「OUTLOOK」斎藤 美奈子 文)”では、『米下院をも敵に回した意見広告の墓穴の掘り方』 が取り上げられていました。

 この中でいわれているように、一番アメリカを怒らせた、終戦後の占領軍の慰安所設置が米軍の意図ではなく、日本からの幇間的な申し出に基づくものであったとするなら、何をかいわんやですね。

 ところで、今月号で、一番印象に残ったのが、『牛肉ができるまで』(西谷 格 写真・文)でした。雄牛の精液の採取から、人工授精の方法、そして、生まれた子牛を育成し、最後は、屠殺し、ブロックになり、食べられるところまで、写真に撮られています。

 屠殺では、何かピストルのようなものが牛の頭にあてがわれています。引き金を引くと、鉄の棒みたいなものがでてきて、頭に刺さるのだそうです。てっきり、首を切り落とすのかと思っていましたので、へぇ~と思ってしまいました。

 屠殺の道具があてがわれている牛の眼を見ると可哀想になってしまいます。でも、人間が生存するということは、このように、幾多の生物の犠牲の上に成り立っているわけなので、可哀想というだけでは、どうにもならないですね。

合掌 by 遍照金剛





いまに問う憲法九条と日本の臨戦体制
楽天ブックス
市民講座 著者:纐纈厚出版社:凱風社サイズ:単行本ページ数:156p発行年月:2006年11月この著

楽天市場 by ウェブリブログ

文民統制の憲法学的研究
楽天ブックス
著者:小針司出版社:信山社出版/大学図書サイズ:単行本ページ数:311,発行年月:1990年12月こ

楽天市場 by ウェブリブログ

憲法違反の税は払えません
楽天ブックス
三一新書 著者:良心的軍事費拒否の会出版社:三一書房サイズ:新書ページ数:290p発行年月:1982

楽天市場 by ウェブリブログ

この記事へのトラックバック